先輩は表現の仕方が独特だ。 どこの世界にそんな金太郎みたいな高校生がいるんだろう。 「そんな人いましたっけ?」 わたしが眉をひそめると、自分でもおかしいと思ったのか先輩は軽く笑った。 「はは、大袈裟だったかな」 「その人の名前は分からないんですか?」 「名前かー…確か、夏樹って人だったよ」 「……え?」 自然に力が入って、持っていたペンが静かに音をたてる。 メキッと。 「…ああ、なるほど」