「自分から聞いておいて、興味なさげだな?」
「まあ…男の恋愛話を聞いてもむさ苦しいだけですから」
あたしの冷たい意見に、「それもそうだな」と笑う。
風紀会議室はいつものようにガランとしていて、その笑顔が少しだけ寂しく感じた。
「で、誰ですか?その相手は」
「さあ…名前も分からないよ」
「一目惚れってやつですか?」
「そうなのかな…うーん…僕の話しはもういいよ、つまらないだろ?」
確かに面白くない。
でも、興味はある。
そんな思いと同時に、少しだけ胸のあたりがモヤモヤとしたけど…気にしないことにしよう。