「へえ、意外ですね」

「そうかな?」



あたしは色素の薄い髪をいじりながら、先輩を見た。



「ええ、びっくりですよ」

「僕だって恋くらいするさ」

「ふーん」



あの真面目で面白いくらい堅物な先輩が、恋、ね。