クスクスと笑うわたしとは反対に、佐倉さんの表情は少しだけ曇っていた。 そのことに気が付かないでひーちゃんに笑顔を向ける。 照れてる姿を見て、可愛いなーなんて思いながら。 「…本当に、仲良しなんだね」 消え入るような誰かの声が、 夕方の空に溶けていった。