「…恐くないんだけどなあ」 根が優しいことを知っているから、今までひーちゃんを怖いと思ったことがない。 そんなわたしの言葉に、佐倉さんは目を丸くした。 「恐くない?夏樹が?」 「うん」 「そっか…中条さんは夏樹といつも一緒にいるし、仲良しなんだね」 「そうだね…、えへへ」 自分でも従兄弟という関係以上に仲が良いとは思っているけど、他の人から言われると少し恥ずかしい。 「ひーちゃんひーちゃん」 「なんだよ」 「私達、仲良しだってー」