音楽なんてないのに、虫の声すら聞こえないのに
まるで音楽が鳴っているように、リズムを刻みながら少女は舞う
風をまとって踊る彼女は、特別着飾っているわけではないのに不思議と目を離すことができなかった
今まで王族ということで訪れた国からの歓迎でよく踊りは目にしていたが、これと言って印象に残るほど美しかった舞はない
けれど今、目の前でくるくる踊る少女は、その誰よりも美しく、優雅に魅了してくる
と、
「あら」
くるんとターンをした少女がふと瞳を開け、海斗の認めて足の動きを止める
ふわっと風をまとい、踊るのをやめた少女は、海斗を見ても怖がる様子もなく微笑んでくる
その無防備な微笑みに困惑にも似た感情を抱いていると
「こんばんは」
にっこりとほほ笑んだまま、ちょこんと首をかしげてくる
その少しテンポのずれた言葉に眉を寄せる
けれどそれを気にした様子はなく
「あなた、魔族ね?」
ぶしつけにもそうストレートに問いかけてくるのだから、変な女、と感想を抱かずにはいられない
まるで音楽が鳴っているように、リズムを刻みながら少女は舞う
風をまとって踊る彼女は、特別着飾っているわけではないのに不思議と目を離すことができなかった
今まで王族ということで訪れた国からの歓迎でよく踊りは目にしていたが、これと言って印象に残るほど美しかった舞はない
けれど今、目の前でくるくる踊る少女は、その誰よりも美しく、優雅に魅了してくる
と、
「あら」
くるんとターンをした少女がふと瞳を開け、海斗の認めて足の動きを止める
ふわっと風をまとい、踊るのをやめた少女は、海斗を見ても怖がる様子もなく微笑んでくる
その無防備な微笑みに困惑にも似た感情を抱いていると
「こんばんは」
にっこりとほほ笑んだまま、ちょこんと首をかしげてくる
その少しテンポのずれた言葉に眉を寄せる
けれどそれを気にした様子はなく
「あなた、魔族ね?」
ぶしつけにもそうストレートに問いかけてくるのだから、変な女、と感想を抱かずにはいられない

