俺は、愛奈を抱き締めた。
やっぱり、愛奈には辛いだろう
俺達だってこんなに辛いのに。



「ウッ…おまえ゛ら…ズビッ…ぞんな、悲しい過去が…あっ、あっだなんでぇー…グスッ…」



だ、大地くん!?顔が酷いことになってるよ!?

昴くんも呆れて大地くんを見ていた。



「ほら、大地。ティッシュやるから顔拭け、きたねぇ」



「あ゛りがどぉー…」



でも、2人に話せて少しスッキリしたな。やっぱり話すっていいな。



「愛奈…辰季の分も幸せになろう」



「あたし達が幸せならないとね!辰季が悲しむからね!」



俺らが笑えるのは辰季のおかげだ。