「莱…騎羅達呼んで。ちゃんと謝るから」



「おう!自分の気持ち素直にぶつけろ」



そう言うと麻耶は笑顔になった。なぁ、麻耶?お前は笑ってた方がいいぜ。
俺は、自分の携帯で騎羅に電話をかけた。



「もしもし?!莱?!」



「よぉ!暇人(笑)っと、まぁ無事記憶戻ったのと話あるから麻耶の家に来てくれ。果夏と愛奈も連れて」



「あぁ!!今すぐ行く!!」



乱暴に切られた電話。騎羅の野郎。乱暴に切るんじゃねぇよ!!!
まぁ、とりあえずこれで落ち着くからいいか。



「あのね?莱」



「なんだよ」



「辰季はね、麻耶の気持ち知っててチューもエッチもしてくれたの。だから、悪いのは麻耶だから。それと、本当は辰季ね?脅されてても断ればいいのにわざとやってくれた。辰季って莱の次に馬鹿だよね」



「なんだそれ(笑)辰季優しいな…今度墓参り行ったら話してやらねぇとな。『守ってくれてありがとう』って」



「麻耶もちゃんと謝らないとね!」



それからしばらくして鳴ったインターホン、俺は麻耶の変わりに玄関に向かった。