「なんかあったら電話するのよ?」



「わかってるって!うっせぇーババアだな」



さっきから姉ちゃんが煩い。
本当にうるさすぎて腹立つ。俺は、もう子供じゃねぇんだから!



「莱…送って行こうか?」



ここにも、うるさいおっさんが居たよ。
てか、兄ちゃん会社いいのかよ?



「二人ともいいから、俺は大丈夫だっつーの!!」



それだけ言って家を出た。別に強く当たるつもりは無かった。だが、何も思い出せない自分に腹が立ち強く当たってしまう。



「莱!」



「麻耶、おはよ」



今は、思い出さなくてもいいか。