クローゼットの前に立って、あれこれと洋服を選ぶ。洋服はベッドの上さえも埋め尽くして、もう何がなんだかわからない。 でも、やっぱり「彼」には一番の自分を見てもらいたい。可愛い自分でいたい。 そう思いながら洋服を選ぶ、ウキウキの朝。 ……なんて、私に来るはずがなく、今日の朝は 「彩月! アンタ、休みの日だからってだらだらしてちゃだめよ!」 という母の声で目覚めた。