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「はぁ」
私は大きくため息を吐く。そして腕時計で時刻を確認して、さらに気分を沈ませた。
私の意気地無し。
そんな風に心のなかで何度も何度も自分を罵倒して。でも結局たどり着いたのは「朝、彼と同じ時間の電車には乗らずに、従来の時間に乗る」という結論。
昨日は意気込んでみたものの、やはり私は弱虫で意気地無しで、勇気など持ち合わせていなかった。
結局すべては自分次第。私が彼との壁をなくしていく努力をしなければ、何も変わらない。それはわかっているつもりだった。
だけどいままで、自分から何かをしたことなんてない。だから踏み出すのが怖いし、できない。
やがて電車が到着して私は人に紛れながら乗り込んだ。この時間の電車は混雑していて、嫌になる。
「あれ?」

