ぜえはあと息を切らしながらやっとの思いで改札につく。出発時刻まではもう1分を切っていた。 改札を抜けて、そびえ立つラスボス、長い階段。私は吐き気がしたのはきっと気のせいだと、それを駆け上がった。 階段を越えた先では電車のつく音が聞こえる。そして降りてきた乗客が階段に見え始めた。 やばい! 私はさらにスピードアップした。そして、 「ドアが閉まります。ご注意ください」 駆け込んだ電車の中。背後で、そんな声を聞いた。