外はどしゃ降りだった。

 天気予報を見ておけばよかったと、心底後悔する。朝晴れていたのが嘘のようだ。

 「やっぱりきれいな天気のお姉さんの言葉は、聞いとくべきなのかあ」

 なんて、のんきに声をあげてみたはいいものの、私は困っていた。

 学校を出たときから、空が濁っているのが気がかりで。急いで帰ってきてみたはいいものの、最寄り駅についた途端に私のことを嘲笑うかのように雨が降りだす。

 しかも、小雨なんて可愛いもんじゃない。バケツをひっくり返したようなどしゃ降りだ。

 「はぁ……どーしよ」

 私は視線を上げて空を見た。やはり厚い雲がかかっていて、止みそうにない。

 私の家までは、ここから歩いて15分はかかる。それまで雨に濡れるのも辛い。

 「傘、買おうかな」