4時間目の授業も終えてお昼休み。


私は毎日屋上でお昼を食べる。
だから、お昼になるとすぐに屋上に行くのだ。


そして教室から出ようとした時。


「夏野さん!」


 またぁ……?
 今日はなんか、教室から出ちゃいけない日なの?


私を呼んだ主は、若宮くんだった。


「……もう話しかけないでって言ったよね?」


私は後ろにいる彼を横目で見て言う。
いわゆる睨むというやつだ。


「いや、お弁当、一緒に食べたいなーって思って。」


若宮くんはそう言う。


「他にいるでしょ。あんなに人気者なんだから。女子たちと食べてきなよ。」


「いや、女子たちはグループで食べてるし。」


「ふぅん。勝手な人たちね。」


「んー、よくわかんないけど、だから、一緒に食べない?」


「……勝手にすれば。」


勝手にすれば。


どうせ、私といても楽しくないだけだし。