あの日から1ヶ月が経った。あれから私は放課後の生物室に行っていない。授業でも、ほとんど目を合わさないようにしている。涙が出そうだから。
「あかり、無理しちゃダメだよ?」
友妃はいつも、そう言って慰めてくれた。
「そういえば、あかり!クリスマスパーティーの衣装準備できた?」
私たちの学校では、毎年クリスマスイブにパーティーがある。
学園祭みたいな感じで、クラスごとに舞台で何かを披露するんだ。クリスマスだからか、なぜか、秋の学園祭より盛り上がる。
私たちのクラスはシンデレラの劇をすることになっている。
配役はくじで決めたんだけど…運悪くシンデレラ役に…
「準備できたよ!担任が倉庫にしまってあるの使っていいって!」
「そっか!よかったね!今年もカップルたくさんできるんだろうな~」
友妃はニヤニヤしながら、どこかへ行ってしまった。友妃は小道具係だから劇の練習に参加しなくていいけど、私は思いっきり主役だから今から練習。
