2学期が始まって1週間が経った。
最近涼しくなってきたな~
なんて思いながら、私は生物室に向かっていた。

「失礼しまーす!健せんせ…」

あれっ?この人誰だろう?

いつもは健先生が座っているはずのデスクに、若い男の人が座っていた。

「あの…」

私が男の人に話しかけようとすると、後ろから声がした。

「おう!あかり!どうした?」

健先生だった。

「あの、昨日の授業の質問なんですけど…その前にあの人誰ですか?」

「ああ、ちょっと待ってて。」

健先生はその男の人を呼んで、私に紹介した。

「こちら高原蒼介先生です。来週から田辺たちの授業もってもらうよ!」

「よろしく!田辺あかりさん」

そう言って高原先生はニコッと笑った。

「なんで私の名前知ってるんですか?」

「来週から授業もつから、みんなの名簿見て覚えたんだよ!」

高原先生はまたニコッと笑った。

笑顔がステキな人だな…

「そんなに見られると困る…(笑)」

「あっ、ごめんなさい!…来週から高原先生が授業もつんだったら、健先生は何するんですか?」

「ぼくは研修で3月までいないから。高原先生にバトンタッチ!」

「へぇ~なんか寂しいです。」

「まぁ、学校にはたまに来るからさ!」

その後、健先生に授業の質問をして、私はお家に帰った。