さて…何を話せばいいのだろうか。 家に上がらせたのは良いけど、お互いひとことも喋らない。 少しして、沈黙を破ったのは真音だった。 「…変わらないね、翼の家……」 真音は周りを見渡しながら言った。 「そうかな?」 「うん。由美子さんも全然変わってないよ」 「そうか?これは母さんに言ったら喜びそうだな」 僕たちは笑いあった。