ー…ガチャガチャ、ガチャッ…
「っ〜…着いたー!!」
そうしてようやく辿り着いた、田口くんの住むアパート。私はやっとの思いでドアを開けると、力尽きるように室内へと倒れ込んだ。
お、重かった…細く見えてもやっぱり男の子なんだなぁ…。
「…ありがとーございます…せっかくなんで、おちゃでも…」
「いい!いらないから早く寝なさい!」
そうワンルームの小さな部屋へと田口くんを上がらせる。
酔っ払いの世話って疲れる…
田口くんでこれだけ大変なのだから、泥酔した私の世話はもっと大変だっただろう。本当その節は田口くんもご苦労様…!!
同時に申し訳なさも感じながら、入った部屋。そこにはベッドとテレビ、小さなテーブル…と最低限の物のみが置かれている。
第一印象に感じるのは、質素な部屋。田口くんらしいといえばらしい部屋だけど…



