「?何してるの?」
「手伝うっす」
「え!?いいよ、田口くんの仕事じゃないし…」
「元々は稲瀬さんの仕事でもないっすよね」
「それはそうだけど…」
「なら誰がやってもいいじゃないっすか」
「…終電逃したら帰れないよ?」
「俺も泊り込むんでいいっす」
そう言って、カチカチとキーボードを打ち始める。
「俺も一緒に頑張るんで、さっさと終わらせちゃいましょうよ」
「……」
あぁ、またお礼しなきゃな。
高い食事おごらなきゃ。それ目当てかも、しれないし。
…けど、それでもいい。
「…うん、」
『一緒に頑張る』
その言葉をかけてくれて、隣にいてくれる人がいる。
それだけでこんなにも心強い。



