「やっぱ稲瀬さんもストレス溜まってるんすね」
「まーね…毎日毎日働いて周りからああだこうだ言われればね」
「……」
「私のことより、田口くんって意外と話すんだね。普段無口な方だから知らなかった」
「…まぁ、それなりに。けど話すると面倒な人とかいるじゃないっすか」
「あー…うん」
その言葉から峰岸さんの顔が簡単に想像出来た。
「だから普段黙ってるんすよ」
「あぁ…賢い選択かも」
「言いたいことは言いたい性格なんすけどね。素直に言ったら面倒なことになるのわかってるんで言わないっす」
「…その性格憧れるかも」
「稲瀬さんいつも部長相手にも何でも言いますもんね」
「うっ」
痛いところを突く一言に、私はビールをまた一口飲む。



