「…この前私、吐く以外にみっともないことしてないよね?」 「みっともないこと…は特に」 「よかったぁー…」 「あ、タクシーの中で散々愚痴ってはいたっす」 「へ?何て?」 「部長のハゲだの悪かったな独身でだの…」 「…わ、忘れて下さい…」 それ充分みっともないことだよ!! 「お先にコーラとビールです〜」 テーブルに置かれたグラス二つに、私と田口くんはそれぞれに手に取る。 「とりあえず、毎日お疲れ様です」 「あ…お疲れ様」 コン、とグラス同士を当て乾杯を交わし、一口飲んだ。