「ご注文はお決まりですか?」
「仕方ない…最高峰プライムビーフにライスとスープ、飲み物は?」
「コーラで」
「あと私はロコモコ丼で。あ、あとビール…はいいや」
「何で?呑めばいいじゃないっすか」
「いや…昨日の今日だし」
「スミマセン、この人にビールひとつ」
「え!?けどっ…」
「かしこまりました〜」
そう話しているうちに、店員さんはそそくさと行ってしまう。
「…この前呑みすぎたから控えようと思ってたのに」
「一杯くらいは呑めばいいじゃないっすか」
「一杯がもう一杯になっていっぱい飲んじゃうのがお酒の魔力なのよー!!」
「……」
力説する私に、まだその気持ちがわからないのであろう彼はへぇと笑う。



