『田口くんの彼女、30歳なんだって。なかなか年上だよね』 『30!?』 『けど田口くんは、その人のこと可愛くて仕方ないんだってさー。羨ましいなぁ』 『可愛い、ねぇ…』 『その人が確か…夏に誕生日だから、その時に指輪あげたいんだって』 田口と親しい年上の30歳、夏生まれ…って、まさか。 そう見た顔は、まだイライラとパソコンの画面と向き合う。 (…そーいう、ことか) 自然と納得出来てしまう仲に俺ははは、と笑いをこぼす。