「…あー…やべ、熱上がりそー…」
「大丈夫?きついなら今日は上がってもいいよ」
「マジ?お前が珍しくいい女に見えるわ…」
「珍しくは余計だけど」
「ま、いいや…じゃあお言葉に甘えて上がらせてもらうわ」
俺はそう言ってはヨタヨタと席を立ち、会社へ戻り荷物をまとめる。
(…あー…体だるい)
朝より上がっている熱を感じながら足早に会社を出て、家へ向かい歩き出した。
コンビニで何か買っておくか…。家に熱冷ましのシートはあったっけ、風邪薬どこだっけ、
そう考えながら、自分の家なのに何がどこにあるかもろくにわからないのだと気付く。
(普段律がやってくれてたしな…)
ほらまた、その存在が浮かんでくる。



