「大丈夫なの?生活出来てる?」
「まぁ一応…不摂生な生活してるからか風邪ひいたけど」
そう呟いては、ゴホッと咳がひとつ出た。
あれから毎日、朝は自分で起きなければ遅刻するし、シャツも洗濯とアイロンしなければ着られない。
料理も誰がしてくれるわけでもないし、帰ってきても部屋は真っ暗。
何から何まで彼女に頼って過ごしていたことを、今更気付いた。
けれどそこで『帰って来てほしい』なんて言えるはずもなく、そんな生活に堕落するように過ごして、毎晩のように飲み歩いては潰れて帰宅。
玄関で寝て、朝までそのまま…なんて毎日を過ごしていたら、当然というか何というか俺は風邪をひいたらしく。
(…頭いてー…)
熱にややフラフラする、今日だ。



