「椎菜さん、大丈夫っすか?」 「胸…胸掴まれた…」 「っ〜…なんだよふたりそろってぇ!なぐることねーだろうがぁ!」 「…何してんのよ」 「あぁ?」 その声と共にパチ、とつけられた電気。 明かりのついた部屋の中には、冷ややかな目でこちらを見るショートカットの少しきつめな顔…律がいた。 「あ…りつ、」 どうやら出かけていたわけではなく寝ていたらしく、その表情は今朝より冷たい。