「…う〜…ながくつきあってるとさぁ、そーいうのもなくなってくんだよぉ〜…」
「…西島さん、酔っ払いすぎ」
ー時刻は深夜何時頃か、居酒屋を出た俺はすっかり泥酔してしまっていて、田口に体を支えられ自宅のあるアパートの一室の前に立っていた。
「あれ、鍵閉まってる」
「あ〜?りつのやつ…あそびにいってやがるなぁ〜…」
「椎菜さん、西島さんのポケットに鍵入ってるだろうから取り出して開けてください。俺この人支えてるんで」
「わかった」
稲瀬は田口に言われた通り、俺のズボンのポケットから鍵を取り出し、ガチャガチャと開ける。



