ー
「つーかさぁ…メール一つで文句言うんじゃねーよ!」
その晩、いつもの居酒屋で俺はビールのジョッキをドン!とテーブルへ置いた。
「……」
目の前にはいつも通りコーラを飲みながら飯を食う田口と、何か言いたげな顔でビールを飲む稲瀬の姿。
「…何で私まで」
「いーんだよ!お前みたいなのでもたまには女と飲みてーだろうが!」
「みたいなの、って失礼な…」
仕事後家に帰りたくなかった俺が田口を誘い呑みに行こうとしていた時、丁度通りがかったのは今日は珍しく早めに終わったらしい稲瀬。
そいつを捕まえて、やってきたのは近くの居酒屋。
グビグビとのむヤケ酒に、アルコールはガンガン回る。



