「み…峰岸さん、今の…」 「勘違いしないでくださいね。私は田口くんから企画の話聞いて、部長の案はないと思ったから言っただけです」 「……」 そう、私は自分が思ったことを言っただけ。それを稲瀬さんとは違う言い方をしただけ。 「…ありがと、」 そんな私にも、稲瀬さんは優しく笑う。 羨ましい、悔しい。 だから私も頑張ってみる。 女としてだけじゃなくて、社会人としても人としても私なりのやり方で。 そのうちいつか、運命の人と出会う夢を見て。 end.