「…椎菜さん。笑わないで、聞いてください」 「…?」 「…好き」 「…、」 頬に添えられるひんやりとした手は、体温を奪って 「大好き、だから」 その冷たい温もりを、印すから 「俺の手をとって、生きてみませんか」 私もその手に、そっと手を重ねた。 「…はいっ…」 あなたと描く未来には、きっと愛が溢れてる。 そう信じたい、そう信じられる。 愛しい人 大好きな人 だからその手をとって生きよう。 そう誓って、静かな夜道で二人そっとキスをした。 体温を絡めるように 深い、深い、キスをした