「…あの、じゃあとりあえず、まずはお友達からで」 「友達…?」 「はい。私は高城さんのこと、何一つ知らないですから。知らない人とお付き合いなんて出来ません」 「…そうですね。じゃあ、まずは早速レストランで食事なんていかがですか?」 「はい」 戸惑いからあげた提案に、彼は嫌な顔ひとつ見せずに頷いてみせた。 (…逃げ、た) 私は、その気持ちから