「お前のような奴を紹介しなければならないなんて…だがあちらが望むのなら仕方ない」
「え!?でも私まだお見合いするなんて決めてない…」
「何を言ってる!考えてもみろ、三十路の独身で品性のカケラもないようなお前に社長のご子息が縁談を持ちかけるんだぞ!?一生分の幸運だぞ!!」
「どういう意味ですか!!」
「どうもこうも…とにかく!一度は会え!顔も合わせず断るなんて失礼だからな」
「……」
「だが!くれぐれも粗相のないようにな!!」
「…はーい」
お見合い?縁談?
これまで縁のなかった話がこんなに一気にくるなんて…
(…どう、しよう)
そりゃあ結婚したいとは思ってたよ。
けどさ、いきなりこんな話がくるとは思わないわけで…しかもレベルが高すぎる。
(素直に喜べない…)



