ロンリーファイター




「わっ!びっくりした…」

「……」

「田口くん?おーい、田口くんってば」

「…すー…」



…寝て、る…

何か前にもこんなことがあった気が…


酔うと寝てしまうタイプらしい彼はそのまま小さな寝息をたてる。それでもなお、腕は体を強く抱きしめたまま。



(抱き枕か何かだと思われてる?それはそれで複雑だけど…)



でも、その腕に抱き締められてる。

痛いほどのその力が、恥ずかしくて嬉しくて



(…田口くんの、匂い)



ダメ、離れなきゃ、そう思う気持ちを壊してゆく。