ロンリーファイター




ー…



「……」



翌日。出勤してきた会社では、相変わらず皆がダラダラと仕事をして過ごしている。



(…ていうか俺、昨日の態度…)


勝手に嫉妬して椎菜さんに冷たく当たるとか…最低だろ。

こういう所がまたガキなんだろうな。椎菜さんから見れば俺なんてただでさえガキなのに。

嫌な感じに思われてなければいいけど…。



昨夜のことを思い出し自己嫌悪に陥りながらも、資料分けの作業に手を動かす。すると、不意にヴー…と鳴る携帯。



(電話…佐藤からだ)



画面に表示された名前は新宿の店舗で働く、大学の友人の一人・佐藤。

あいつのことだからどうせ大した用じゃないんだろう。そう思いながらも出ない方が後々うるさいことも分かっているから、通話ボタンを押した。