ロンリーファイター




「最近俺思うんだけどさ、稲瀬って…美人じゃね?」

「……」



『稲瀬』、その名前に耳がピクリと反応する。



「えー?稲瀬?あいつは相変わらず怖いだろ」

「いやいや、最近何となーく色気が出てきた気がするんだよ!元々顔はいい方だしさぁ」

「おっ、まさかお前あいつのこと…」

「いやそういうわけじゃないんだけどさー…」



(…何を今更)

あの人が美人なことも可愛いことも俺はとっくに知ってたし、色気だって周りが言うほどないわけじゃない。

寧ろ酔っ払った時は色気しかないし…って何で俺心の中で言ってんだ。



そうぐるぐると回り出す頭に、落ち着けようとコーラを飲む。