ロンリーファイター




「そっかぁ、ですよね!男子たちは『絶対彼女だ』って譲らなかったんですけど…私は違うって思ってたんです!」

「へ、へー…」

「だって歳聞いたらもう30だっていうじゃないですか!10歳も上の女の人なんて、うちらからすればおばさん…」

「こっこら!千夏ちゃん!」

「あっ!!」

「……」



店長に叱られ、佐藤さんは自分がまずいことを言ったのだと気付いたらしく、ハッと手で口を塞ぐ。



「す、すみません…」

「うっううん!全然!気にしないで!さっ、仕事仕事!」

「そっ、そうだな!さーて、管理チェックするぞー!」



一瞬流れた気まずい空気を消すように仕事を始めた。



「……」