「なぁ」


公園をぬけてもまだ
とわは止まろうとしない。



「とわ!」



名前を呼ぶと


やっと、我に返ったんだろう


とわはピタッと足を止めた。



「とわ...?」


それでもまだ、
こっちを向こうとしないとわにしびれを切らした俺は


とわをふりかえらせようと
握られていた手をひいた。


振り向いたとわは

意外にも微笑んでいた。



そして、地面を向いたままいった。


「友達になったナルに、


話しておきたいことがあるの」