だが、このカレーより酷い料理があることを、俺はまだ知らなかった――。
「ところで、風呂とかどうするの?」
主将が聞いた。
俺がどうにか説得して、皆ごちゃまぜカレーを食べている。
「あ、プールの水を温水にして入るみたいですよ」
俺らの学校のプールは室内プールだから、温水プールとかにもなる。
「そうなのか!…ってことは、混浴か!?」
二年生の大原先輩が興奮した口調で。
「そんなわけないですよ。だって私、もう入りましたから」
そういえば、桃花の髪からシャンプーの香りがする。
「ガーン!」
一ノ瀬先輩もショックを受けたらしく、声を上げる。
「え…?なんかよくわかんないけど、すいません」
桃花は困ったような顔で平謝りした。
「あ、とりあえず、明日筋肉痛にならないように各自ストレッチして寝てくださいね?では、おやすみなさい」
桃花が体育館を出て行く。
「あ、おう」



