「俺が言ってる勝負は、どっちが桃花っちの恋人にふさわしいかっていう勝負」 心臓が高鳴った。 「ま、今の時点では俺が勝てそうじゃん?」 凌太はそう言って俺から離れると。 「じゃ、また明日練習で会おうな!」 大声で言った。 「お、おぅ」 俺は右手を軽く上げて手を振ると、桃花の家を出た。 でも、最初から決まってる勝負なのに、なんで凌太はあんなこと提案してきたんだろう? 俺は疑問を抱えながら帰路についた。