凌太が後ろで言った。 「さぁな」 俺は部室のドアに手をかけた。 「…信じてたっす…」 凌太の声で、俺は足を止めた。手をドアノブから放す。後ろを向いた。 「大和っちが桃花っちのこと受け入れてくれるって…幸せにしてくれるって信じてたっす」 凌太が涙を拭う。 「けど、もう信じるのやめて…いいっすか?俺が桃花っちもらっていいっすか?」 俺は何も言わずに部室を出た。