どうしようもない幼なじみに…




 全員全脚の競技は二年一組が勝った。

「すげぇ…」

 となりで大和が呟いた。

「…次だね」

 チラッと大和を見て言うと、大和は

「そうだな」

 小さい声で言った。

「大和」私は大和を呼んだ。「なんでバスケ来ないの?」

 私が聞くと、大和は私から目を逸らした。

「オマエがいるからだ」

 ズキッ

 胸が痛くなった。

 凄く苦しい。

 そんな言い方しなくたっていいじゃない…。

――女バスがなくなるなら、お前は男バスのマネージャーになればいいだろ。そりゃ、競い合ったりはできないけどさ、…俺の支えになってくれないかな。

 私がマネージャーになる前の大和の言葉が蘇った。

 あの時大和は、私に自分がバスケをやめないよう支えてほしいって言った。でも、今の私は大和がバスケをやめる原因になってる…。