「まぁ、オマエは痩せてても出るとこ出てるから許す」
大ちゃんはそれだけ言って私から離れた。そのまま教室の方に歩いていく。
で…出るとこってどこ!?
よくわかんないんだけど…。
まぁ、頭狂ってる大ちゃんの言うことは気にしなくてもいいか。
なんて思って教室に向かおうとした途端、またしても腕を掴まれた。
「ひゃあっ」
「大和っちのこと…好きなんすか?」
答えようとした途端、こめかみを指で小突かれた。
「凌太…?」
女子がいないけど、またトイレ行くとか言って色目使ったのかな?
私より背の高い凌太の華奢な腕が、首に回された。
ま、まさか、私を殺す気とか!?それは嫌!
「わ、私が大和のこと好きなわけないじゃんっ」



