どうしようもない幼なじみに…




 気付くの遅いけど、私は大ちゃんの腕に閉じ込められていた。

 最近動かないせいかおなかに溜まってきた肉に大ちゃんの筋肉質な腕が触れる…って、なんかすごく嫌なんだけど!

「やっぱ女子ってさ、肌が柔らかいんだな」

 大ちゃんがおなかに触ってきた。

 太ったことがばれる~!

「つーか桃花。オマエ…」

 あ、ばれた!太ったことばれちゃったよ!?

「細すぎだ」

 大ちゃんの右手が私の右手首を掴む。

 今の、聞き間違えかなぁ?

「女はもう少し丸くていーんだよ。じゃねーと、抱き心地悪ぃからな」

 大ちゃんはそれだけ言って、私の耳元にボフッと顔を埋める。

 ホント、何このバカな幼なじみは!

 変態だしバカだし、ヤンキーだし!

 もう一緒にいたくないんですけど!…なんて言ったらウソになっちゃうかもしれないけど。

 でも、こんな頭が狂っちゃった大ちゃんは大ちゃんじゃないよ~っ!