だが、オロオロするだけで泣きやます技など持っていない壱吾クン。役立たず。
と、隣からすっと白いハンカチが伸びてきた。
「あらあら。カワイイ顔が台無し。」
ニコリと微笑んで優しく涙を拭ったのは壱吾クンと一緒にいた女の子である。
「色々誤解してるみたい。全部教えてあげるからこのまま付いて来て?」
壱吾クンが「…おい」と顔を顰めたのも無視して、苺ちゃんが是非を応えるのも待たず、少女は苺ちゃんの手を引いてさっさと歩きだした。
意外と強引。
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