「……ぅ……ぅわぁぁあ~~~ん!!!」
苺ちゃんは子供のように泣き出した。
「えぇっ!ボクまだ何もしてないのに…!」
悪い狼サンは苺ちゃんの激泣きに驚き、慌てて逃げて行った。
苺ちゃん強し。
「ぅわぁーん!!!わたしというストーカーがいながら壱吾クンが他の女のヒトとーっ。しかも子供という愛の結晶まで!しかも二人もっ。どんだけ愛し合っちゃってんですかって、わたしへの当てつけなの!?ひどいよひどいよ―――。」
「…ちょ、泣きやめ。」
つか、人聞きの悪い事を大声で喚かないでほしい。
周囲のイタイ視線に内心うろたえながらも苺ちゃんを宥める壱吾クン。
誤解もイタイが何より苺ちゃんに泣かれることが堪える。
しかもか。
苺ちゃんの泣き声に釣られたように手を繋ぐ子供と背中の赤ンボまで泣きだした。
周囲の視線が益々イタイ。


