苺ちゃんは更に調子付いた。
「『苺、愛してるよ。』
私もアナタを愛してるわ。
『ふ…俺の愛は期末テストの範囲より広くレンジ加熱したコーンポタージュより熱いのさ。』
嬉しいっ。ずっと離さないでね。
『モチロン、離してなんかやるものか。』」
独り舞台、熱演。
…しかしセリフがベタだな、苺ちゃん。
壱吾の無表情に勝手に表情を加え、これ以上ないホド甘く且つベタなセリフをアテレコして、きゃーきゃーと一人で大興奮。
しかし……飽きた。
壱吾クンはまだ起きません。
魔が差し、調子付いたニンゲンは、果てに何になるのか―――


