「もううるさいな、 そんなことでもいいんだよ 女の子はバレンタインってものに重点を 置いてるわけじゃないんだよ、きっと」 少し考えたような顔をする 「どういうこと?」 「だから、別にバレンタインを 崇拝してるわけじゃないってこと」 わかってなさそうな顔をする太一に 由依が続ける 「要は女の子はバレンタインの空気が好きなの それにバレンタインに きっかけを求めてるんだよ」 そういうことね、と呟く 「だから製菓会社の思惑でも なんでもいいってわけか」 「そうね、」