短・チョコレートな恋【完】

「ごめんね、あたしの気持ちなんて迷惑だったよね」



あたしはうつむきながら言った。




「えっ?」



涼太君のびっくりした声が聞こえる。




「あたし、もう涼太君には近づかないから安心して」



そう言ってあたしは涼太君のクラスを飛び出した。



手にはしっかり涼太君に渡すはずのチョコレートを握り締めている。



何やってんだろ、あたし。