改札からは、あたしと同じセーラー服の女子校生と、詰襟を着た近くの男子校生が、流れ出てくる。


集団の中でキラキラと輝く(ようにあたしには見える)一人の男子。


良かった、今日は友達と一緒じゃないみたい。


その姿を捉えたあたしは、彼のところまで急いだ。


「あのっ!」

何て声をかけていいかわからなくて、とっさに彼の腕を持って引き留めた。