「よくやるね、勉強はすぐ飽きるくせに」

教室で、隣の席に座る愛佳が笑う。

ええ、粘り強いのがあたしの長所ですから。


「帰りも待つんだ!」

めげない女ですから。

「ここまですると、軽いストーカーだよね」

馬場園ちゃんが、ノートでパタパタと扇ぎながら言う。



ストーカーはないでしょ、とあたしは言う。

「付きまとうなって言われたら、もう声をかけないもん。声をかければ答えてくれるんだもん」


あたしはぷくっと膨れて反論した。


確かに、メアドも教えてもらえないけどさ。